2011年型 Tokai Challenger

東海大学チャレンジャー

2011 ワールド・ソーラー・チャレンジを目指して製作したソーラーカーです。

フルカーボンの車体

化学メーカー東レからの車体に使用する品質の良い炭素繊維「トレカ」の提供、日本トップレベルのCFRPの加工会社の童夢カーボンマジックによる車体の成形・加工などが実現しました。特に軽量化と高剛性化が求められる部分には、カーボン繊維が薄く細かく織られた1K品を使用しました。これにより前車「2009年型 Tokai Challenger」よりも剛性を持ちながらもおよそ20kgの軽量化した車体を製作できました。

一般家庭向け太陽電池の採用

一般家庭向けに開発されたパナソニックの「HIT太陽電池」6m2を搭載し、ソーラーカーの実用化を視野に取り入れました。この軽量でフレキシブルなラミネートモジュールにより3次元ルーフへ搭載が可能になりました。このシリコン太陽電池は世界トップレベルとなる22%の変換効率を達成しており、定格出力は1.32kWになります。

高容量なリチウムイオン電池

ノートPCなどに使用されている高容量・軽量・安全性を兼ね備えたパナソニックエナジー社のノートPCなどに使用されているリチウムイオン電池「NCR-18650A」を450本使用し、15並列30直列にすることで太陽電池の3時間45分に相当する5kWhのエネルギーを蓄えることができます。

高性能な動力部

タイヤには、低転がり抵抗の「MICHELIN タイヤ」を使用、ミツバ製「ブラシレスDCダイレクトドライブモータ」に日本ケミコン製「鉄系アモルファスコア」や「アルミ電解コンデンサ」、ジェイテクト製「セラミックボールベアリング」を組み合わせることで、極限まで消費を低減した変換効率97%の動力部を実現しました。

低減した空気抵抗

ヤマハ発動機のスーパーコンピューターやソフトウェアクレイドルの流体解析ソフト「SCRYU/Tetra」を活用し、より一層の空気抵抗の低減を行いました。

性能諸元

2011年度仕様
全長4980 mm
全幅1590 mm
全高 880 mm
重量 140 kg(バッテリー21kgを含む)
ボディ炭素繊維強化プラスチック(CFRP)
太陽電池パナソニック HIT太陽電池 6m2
バッテリパナソニック リチウムイオン二次電池 3.1Ah 450本
モータミツバ ブラシレスDCダイレクトドライブモータ
MPPT三島木電子