現代社会では、人と人との関係が希薄化し、コミュニティが崩壊しつつあります。一方、企業の社会的責任(CSR[Corporate Social Responsibility])活動が広がりつつあるものの、広範な人々や組織を束ねることは容易でありません。
本学は、このような日本社会の現状と向き合い、大学が社会に対し担うべき役割について検討を重ねた結果、この取組みを推進する拠点として2006年4月に「東海大学チャレンジセンター」を開設し、この度「USR[University Social Responsibility]型社会貢献プロジェクト」に本学とともに取り組んでいただく地方公共団体(ただし、車椅子プロジェクトについては医療法人も対象)を公募することになりました。
チャレンジセンターでは、学部を横断した多様な学生によって構成される「社会貢献」「ものづくり」等の学生の自主的なプロジェクト活動を実施しています。また、プロジェクト活動と連携した独自の科目も開講し、これらプロジェクト活動と科目とを循環させることで、
という社会的実践力を体得させることを目的としております。
なお、本取り組みは文部科学省2006年度「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」(現代GP※1)に採択されており、すでに「真のリーダーシップ」と「プロジェクトマネジメント力」を育成する教育プログラムを展開しています。
本学では、地域のニーズに合わせた計画を練り上げ、人と企画を融合させた社会貢献活動を継続的に実施し、そこで必要とされる能力を培った学生を輩出し続けることこそ、大学の社会的責任(USR)であると考えます。これを実現するため「大学の知・人・力」を結集させ、企業・NPO・NGO・行政・市民等をマッチングしながら、連携が連携を生み出す「USR型社会貢献モデル※2」を創出・実践しています。
さらに、2008年4月には関連する2大学(九州東海大学、北海道東海大学)が本学に統合し、10キャンパス20学部87学科・専攻・課程という全国最大のスケールを誇る大学に生まれ変わるメリットを活用することで、広域にわたる社会貢献活動の実践が可能となりました。
(※1)現代GPとは
各種審議会からの提言などを踏まえ、社会的要請の強い政策課題(地域活性化への貢献、知的財産関連教育など)に関するテーマを設定し、これに対して各大学、短期大学、高等専門学校が計画している取組の中から、国公私を通じて優れた取組を選び、財政的な支援を行うものです。
また、選ばれた取組を社会に広く情報提供し、高等教育全体の活性化を促すことを目的としています。
(※2)「USR(University Social Responsibility)型社会貢献モデル」とは
本学では大学が社会的責任として、国内外の社会貢献活動の本格的な広がりに寄与するために、企業・NPO・NGO・市民・官・学を融合し、広範な人々と組織をマッチングさせた社会貢献活動を行いながら「循環型・持続発展型の地域活性化プログラム」を構築し、それを汎用性のある独自の「USR型社会貢献モデル」に発展させることにより、継続的な地域活性化を目指すことといたしました。
本取組が求める成果は、@地域活性のモデル化とその広域展開・定着 A学生主体の実践的プロジェクト型教育の導入、による相互の活性化であり、チャレンジセンターはその拠点となります。
2008年度に展開するプロジェクトは、大学の社会的責任としてテーマを掲げ、学生が自主的・主体的に活動している「大学企画プロジェクト」を主体とした以下の3プロジェクトです。
@「ビーチライフ創生プロジェクト」 (キャンパスストリートプロジェクトが主体) 従来から「海の家(ビーチハウス)」と呼ばれる建物は、海水浴客を主な対象とした商用ベースの休憩施設というイメージが強い。 【提供可能なコンテンツ】 (1) 災害応急住宅を転用し、地域の素材を利用したビーチハウスの建設 |
A「車椅子プロジェクト」 (病院ボランティアプロジェクトが主体) 「身体に障害を持つ」「高齢である」「病気を患う」人々と健常者との間には、未だ社会的格差が根強く存在し、生活の上でネガティブな要素が先行しがちである。 【提供可能なコンテンツ】 (1) 施設内における車椅子の管理 |
B「高齢者いきいきプロジェクト」 (スポーツ社会貢献プロジェクトが主体) 本学が独自に考案する健康体操の要素を軸として、地域における文化や風習(地元学)の要素を取り入れた、地域オンリーワン体操の創作を行い、この体操の普及、発展を目的とした健康体操コンテストを実施する。この体操や体操コンテストの開催を通じて、心身の健康状態を保つことや、体操の練習、情報交換という場を通じた地域のコミュニティ形成の一助も担う。 【提供可能なコンテンツ】 (1) 地元学を取り入れた健康体操の創作、普及活動及び体操コンテストの開催 |
【共通事項】
(1) 地方公共団体(ただし、車椅子プロジェクトについては医療法人も対象)とする。
(2) プロジェクトの活動期間は2008年度内とする。
【個別事項】
(1) 「ビーチライフ創生プロジェクト」
@ 海岸に面し、ビーチハウスの建設が可能であること
A ビーチハウスの建設や運営について市民と学生が協働して活動できること
B ビーチハウスを建設および運営する活動拠点が確保できていること
(2) 「車椅子プロジェクト」
以下の@〜Bのいずれかまたは複数の事項にあてはまる施設を保有していること
@ 車椅子を100台以上所有する施設
A 車椅子操作における注意喚起の支援が必要な施設
B 車椅子ホイールアートを通し、利用者もしくは地域との交流を望む施設
(3) 「高齢者いきいきプロジェクト」
@ 65才以上の比率が高い地方公共団体(原則65歳人口が全人口の20%を超えていること)
A 本学が独自に考案する健康体操の普及方法について提案し、現地において指導者としてその普及活動を担うことができる人材を確保できること
B 本学が各地域で各種イベントを行なう際、現地会場の確保が可能であること
【採用件数】
原則として、各プロジェクトにつき1件
【予算】
採用団体と本学が協議の上、本学の提案するプロジェクト活動内容については、本学が負担する。
なお、本学の提案するプロジェクト活動を、より発展的に付加する活動に関する費用については、採用団体が負担する。
(1) 提出書類
2008年度東海大学「USR型社会貢献プロジェクト」申請書(様式1)
(申請書のダウンロード http://www.u-tokai.ac.jp/challenge/ TOPICSの項目、
またはhttp://deka.challe.u-tokai.ac.jp/gp/ より)
(2) 提出期間
2008年4月1日(火)〜2008年5月10日(土)
(3) 提出方法
電子メールおよび郵送にて提出
(〒259-1292 神奈川県平塚市北金目1117)
(e-mailアドレス:challenge@tsc.u-tokai.ac.jp)
(4) 提出先
東海大学チャレンジセンター(TEL:0463-50-2504 担当[五十嵐・堀野])
(1) 採用団体の選定は、書類審査(必要に応じて事前ヒアリングを行う場合あり)後、本学内に設置する「東海大学USR型社会貢献プロジェクト選考委員会」による審議を経て決定する。
(2) 事前ヒアリングを実施する場合は5月中旬までに行う。詳細日程等については、別途、各団体に連絡する。
(3) 選考は,以下の基準に従って行う。
1) 本学が提唱するUSR型社会貢献モデルの創出・実践に共鳴する団体であること
2) 推進組織、活動場所および活動拠点など実施体制が明確であること
3) 政策提言や行動計画に資する調査活動の理解および協力が可能であること
4) プロジェクト活動を通じた本学学生の成長を本学とともに支援できる体制であること
5) 本学が提案するプロジェクトの活用方法が優れており、他の団体の参考になると認められること
選定された団体等には、機関の長宛に選定結果を通知する。(5月下旬)
(1) 本学開催のシンポジウムに参加し、報告する。(3月予定)
(2) プロジェクト成果についてはプロジェクト終了後1ヶ月または4月中旬のいずれか早い時期に指定の様式にて本学に提出する。
(1) 応募の申請者は、機関の長とする。
(2) 本件にかかる経費については、文部科学省「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」より交付された予算であるので、執行については当該規定に則って使用する。
東海大学チャレンジセンター
住所:〒259-1292 神奈川県平塚市北金目1117
TEL:0463-50-2504
E-mail:challenge@tsc.u-tokai.ac.jp
URL:http://www.u-tokai.ac.jp/challenge/
2008年度東海大学「USR型社会貢献プロジェクト」募集要項 (PDF) |
2008年度東海大学「USR型社会貢献プロジェクト」申請書 (Word文書) |