CSR(企業の社会的責任)の社会貢献には限界があります。産学公と市民を融合して地域に根ざした社会貢献を実践するには「大学の知・人・力」が不可欠です。本取組は、汎用性のある独自の「USR(University Social Responsibility)型社会貢献モデル」を創出し、継続的な地域活性化を目指すものであり、その拠点として「東海大学チャレンジセンター」を2006年4月に開設しました。
「キャンパスストリート活性化」「医療ボランティア」「スポーツ貢献」の3プロジェクトの学生が、地域のニーズに合わせた計画を練り上げ、例えば大型バスによる「キャラバン隊」モデルでは、2007年9月に札幌市と熊本市から本学のある平塚市まで縦断しながら社会貢献活動を行います。
チャレンジセンターでは、「ヒューマンリソースシステム」により、世代や職業を超えた「人と企画のマッチング」を生み出し、この活動を通して学生に「リーダーシップとプロジェクトマネジメント」を修得させます。
本取組は、地域交流、福祉、国際、ものつくり、環境などの分野で、これまで積み重ねてきた実績を踏まえて、社会貢献、地域貢献活動を一層積極的に展開しようとするものであり、キャンパスストリートを中心とした地域活性化プロジェクト、医療ボランティア、スポーツに集約して、より効果を高めることを目指しています。規模も大きく、学内の連携体制も整っている点が評価できます。
大規模大学の特徴を生かして、多方面に亘って広域の社会貢献活動の実績が示されている点、さらに「チャレンジセンター」を設置して、組織的な取組を行おうとしている点も評価できます。
一方で、各学部の教育課程の中にどのように位置付け、これらの取組に各学科の学生がどのように参画し、教育改革としてどのように発展させるかについて不明な点もありますが、循環型持続発展型の地域活性化プログロムとして極めて特徴的な提案であり、これらの点に留意しつつ成果を挙げられることを期待します。
文部科学省「現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)」より
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kaikaku/gp/004.htm