無火薬式分離機構

ロケットからパラシュートを放出するためには、ロケット先端のノーズコーン(フェアリング)をロケット本体から分離させなければなりません。 海外の2 m前後の小型ロケットの場合、火薬を使用して分離を行うことが一般的ですが、TSRPでは再利用性があり、火薬の管理が必要ない無火薬式分離機構を使用しています。 TSRPの無火薬式分離機構には「不知火」の名前が付けられています。 不知火シリーズの特徴はバネの力でノーズコーンを分離させている点と、縮めたバネをロックするための仕組みにエアシリンダを使用している点です。 現在は不知火IIIと不知火IVが使用されており、1回だけパラシュートを放出するミッションでは不知火IIIのみが使用されます。 不知火IIIはフライトでの分離成功率100%の信頼性を誇っており、TSRPのロケットだけでなくUNISEC共同開発ロケットUNISTARにも採用された実績があります。 不知火IVは不知火IIIの上部に取り付けることによって二段階開傘システムにすることができます。