共通計器
(小型ロケット搭載用バス計器)

ロケット打上実験においては「ロケットがどのように飛翔したか」という情報は非常に重要です。 この情報を取得するために加速度計、気圧高度計、角速度計をTSRPのロケットでは必ず搭載しています。 取得されたセンサの情報は記録装置に記録され、ロケット回収後にデータを読み出します。 また、分離機構「不知火」を動作させることも搭載計器の重要な役割です。 TSRPでは不知火動作のタイミング判定に気圧変化を用いています。 ロケットが上昇している間の気圧変化は大きいですが、ロケットが放物線の頂点付近にいて、鉛直方向の速度成分がゼロに近づくと気圧変化はとても少なくなります。 この気圧変化が小さくなったタイミングを見つけ判断し、不知火に動作指令を送ります。 また、打上げの加速度を検知した後でないと分離指令が出ないような工夫をしています。 この工夫によって地上で不知火が動作することはありません。 以上のようなセンサ類、記録装置、不知火への分離指令といった小型ロケット打上に不可欠な要素を一体のコンポーネントとして、汎用性を追求したものをTSRPでは「共通計器」と呼称しています。 共通計器は2009年に打上げたH-19から現在までにマイナーチェンジを繰り返しながら全てのロケットに搭載されています。

共通計器外観